13番地で生きています

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「遅咲きは最強です」Aぇ!group末澤誠也さんに出会った話。

2022年5月24日。

Aぇ!group「PRIDE」のライブ映像が公開され、わたしの世界がひっくり返った。

 

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Aぇは、意識的にずーーーーーーっと避けてたのに。

 

2018年、すばるくんがいなくなって、隠すこともできないくらいボロボロになった関ジャニを立て直しながら、後輩をプロデュースすることを決めた横山さんと大倉くん。プロデュースに反対する声は多かったけれど「なんで今?」と思うくらいで深く考えず、どこまで関与してるかを調べることもしないくらい、興味がなかった。ただ、過去の思い出をぎゅっと凝縮したような15祭がおわった2019年9月に「今まで夢を見てきて過ごした15年間は、本当にキラキラした、僕にとっての青春です」と回顧した大倉くんの言葉で、後輩のプロデュースは「青春を終えた人たちの、新しい挑戦なんだ」と気づく。関ジャニを青春から人生にしていく決断に、少しの切なさと同時に、歩みを止めないための選択をする5人に、改めて、その生き方に勇気づけられたりしていた。でもやっぱり、プロデュース先の後輩には、大きな興味はなかった。

 

”人を笑顔にする”アイドルの業を背負いながらも、内にある怒りや脆さを隠そうともせず、まっすぐな目で歌をぶつけてくる、すばるくんのような人がいるなんて、思えなかった。

 

なにわ男子を知った時は「嵐か関ジャニだったら嵐に入りたかった」と(たとえネタだとしても)言い続けた大倉くんが、選んでみたかった夢のように見えたけど、あまりに関ジャニと系統がちがうので「大倉くん、よかったねえ。丈くん報われてほしいなあ〜」くらいで。

 

そして、Aぇ!group結成。最初は、変なグループ名〜!!絶対売れないでしょ!メンバーかわいそう〜〜〜!なんて思っていたけど「コントもバンドもできる個性派揃いのグループ」と知って動揺した。すばるくんのことがだいすきだった横山さんが「歩みたかった夢を託したグループ」なのでは?横山さんは、今の関ジャニに後悔や未練があるのかもしれない。「7人のままだったら、こんなグループにしたい」を見せられてしまうのではないか。やっぱり7人が最強だったんだと、ようやく受け入れ始めていた5人の関ジャニを、受け入れられなくなるのが怖かった。

 

・・・と言い訳しつつ、本音では、超荒削りでギラギラした時代の関ジャニ(死ぬほどすきな2013年Jukebox付近)に近いオーラを纏っていたら、取り返しのつかないくらいハマってしまう気がして避けていた気がする。すばるくん、亮ちゃん脱退で受けた心のダメージを、また経験するリスクを回避したい一心で。

 

だから、次々にTwitter上でeighterがAぇに落ちていくのを横目にみながらも、ものすごい意識をして避けていた。はじめて公開されたバンドスタイルの動画を観たときは、あまりにいっぱいいっぱいに見えて「ああ、やっぱり関ジャニ以外にバンドで想いをのせられるアイドルはいないんだ」なんて、こじらせすぎた最悪の安堵を覚えるくらいに。(ただ実は、ドリアイの「勝手に仕上がれ」コラボも目を逸らしたし、なんならメンカラメドレーは「赤」の瞬間に画面から離れたくらいには必死に避けていた。もはや観たら”落ちる”と認めていた気もする)

 

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(6:50~。1年前に観て楽譜を追うことにいっぱいいっぱいだなと感じた映像。ハマったあとにみると、楽器を楽しめるようになるまで、どれだけの努力が裏にあったのかと思うと泣けてきます。沼。)

 

「PRIDE」は、なにげなく、本当になにげなく再生ボタンを押した。

 

大阪城ホールに響き渡る、頭出しの佐野くんのドラム姿と音。凛とした表情、堂々としたたたずまい、抜群に安定したキック音。楽器に詳しくなくてもわかる。いっぱいいっぱいだった演奏とは明らかにちがう。正門くんのギターも、こじけんのキーボードも、大晴くんのベースも、ぜんぜん違う。うまく言えないけど、音楽から圧というか覚悟や自信のようなものが放出されているような気がした。個人的にはまだ不安定ではあるけど、大晴くんのベースの変貌に心を打たれた。ぎこちない笑顔をみせ、控えめに指を動かしていたベーシストではなく、こっちを見ろと言わんばかりのパフォーマンス。ざわざわする。

 

心の準備ができないまま、末澤誠也さんの歌声が響く。

 

ひとつ失くして ひとつ手にして

何者でもないまま 誰かになりたがって

 

かっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ

こよ・・・・・・・・・・・?!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

睨むようなまっすぐな目と声で歌う姿に、一瞬で落ちた。自分でも気持ち悪いと思うけど「ああ、ここにいたんだ」と思ってしまった。

 

特に、落ちサビ。最小限の演奏に、ピンスポを受けて城ホのセンターに立つ末澤くんは、力強いのに、どこかギリギリ立っているような儚さもあって。

 

いつか僕が手放した僕をそっと抱きしめた

"生まれ変わったって僕でいたい"

なぁそうだろう 君は君を思うように変えていける

 

これは反則では・・・・・・・?!?!?!?!?!

どう見ても長い下積み時代を経たであろう人が、未来の確証が何もない今「生まれ変わったって僕でいたい」と叫ぶように歌う姿に、泣いてしまった。

 

サビの勢いのままに、センステに駆け出す末澤くんを、正門くんと大晴くんが即座に追う姿も。”何者でもないまま”まっすぐに前だけをみる6人の姿が、とにかく、かっこよかった。

 

急転直下で末澤くんに落ちた翌日から、ものすごい勢いで過去をたどる。

たぶん現存する映像は全部観たと思う。RIDE ON TIMEからWESTやエイトのバック、関ジュの映像。

 

たった3年前の2019年あけおめコンまで、ほとんど映像が残ってない。WESTのツアーにちらっと映る末澤くんを探す。デビュー組しか応援したことがないわたしにとって「どこにいるかを必死に探す」から始まることが衝撃だった。2020あけおめコン以前の映像は、趣味ではないであろう衣装を着て、たまにカメラの端で笑顔をみせる末澤くんに、どういう感情をもったらいいのか、今でもわからない。

 

末澤くんの入所は2009年。

RIDE ON TIMEで「松竹座の個室の楽屋がもらえるまで、11年かかりました」とうれしそうに、話していた。

 

約2年間、雑誌や松竹座のバックにすら呼ばれない期間があったこと、Funky8という非公式ユニットに入れて救われたこと、次第にそこでも差をつけられて辛くて苦しい2018年だったこと、個人戦でこの世界で生きていくか、辞めようか、何度も考えたこと、Aぇ!が最後のチャンスだと思っていること、最初は不安しかなかったけど、今はメンバーが大好きだということ。

 

2022年5月24日から知ったわたしが後追いで追える過去なので、ほんのすこし、一部でしかないけど。それに自身の性格を「ポジティブ」だと言い切る末澤くんがどう思っていたかなんてわからないけど。でも、過去の映像を追えるだけ追った後に観る「PRIDE」はまたずっと重たい意味を持って伝わってくるようになった。

 

3年前まではデビュー組のバックか、関ジュのコンサートに出られるかどうか。2018年まではもはや3列目の端っこくらい。なにわ結成後のコンサートだって、映る姿を探すのが本当に大変だった。関西Jr.の機会の少なさを、今更ながら思い知る。

 

そんな人が、大阪城ホールのセンターに立ち、メンバーの演奏を背中に、ピンスポを受けて歌う。衣装も、歌詞も、キーも、末澤くんのために用意された楽曲で。そして、その全てを引き受けて、魂を削って歌い切る姿が、かっこよくないわけがない。

 

「遅咲きは最強なんです」

ここに来て、10年以上前にすばるくんが放った言葉を思い出す。

 

末澤くんは、入所14年目の27歳。

アイドルとして、デビューを目指すことに「もう遅い」という声が多いかもしれない。でも、ずっとずっと「選ばれない」側にいた人が、選ばれない間に積んだ経験や感情が今になって、多くの人の心を揺さぶる力になっている。

 

Aぇは、すばるくんの脱退会見で涙を隠せなかった横山さんと大倉くんが「歩みたかった夢を託した」グループでもあると、今でも思う。でも、後輩に夢を託すことができたから、5人の関ジャニをつくることができたんだろうと思えるようになった。あのタイミングのプロデュースは、関ジャニのためにも必要だったのかもしれない。8BEAT以降、関ジャニの”乗り越えた”感はすさまじく、2人のメインボーカルがいなくなったことをきっかけに5人がメインボーカルに進化し、2人のギタリストがいなくなったことをきっかけに横山さんはギターをはじめた(負けず嫌いの横山さんが40歳にしてものすごくぎこちなくギターに向き合う姿があまりに”関ジャニ”でめちゃくちゃ泣いた)。もう、7人時代を隠したりも悲しんだりもしない。18祭のグッズにはさりげなく8色が取り入れられ、7人時代の名曲”All is well"だってタブー視しない。8人時代も、7人時代も、全部引き受けていく5人はもう、未来しか見ていない。

 

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関ジャニは、今もなお、最高で最強を更新し続けてくれている。

2018年を乗り越えた5人しか出せない強さを放って。

 

関ジャニがいてくれて、大倉くんと横山さんが「関ジャニが最強だ」と信じていたから、Aぇが生まれて、わたしは末澤くんに出会うことができた。

 

Aぇ!groupの東京ドーム単独公演、本編が「PRIDE」で終わり、アンコールが「ボクブルース」で終わる日を迎えることが、あたらしい夢になった。脱退も解散ももちろんめちゃくちゃにこわいけど、結局出会ってしまったら後悔しないように全力で応援するしかない。

 

横山さん、大倉くん。末澤くんを見つけてくれてありがとうございます。

2人が託した夢は、きっと6人がかなえてくれると信じています。

 

末澤くんがセンターで歌う姿を1日でも多く、観れますように。

末澤くんがメンバーに甘えて過ごせる姿を1日でも多く、観れますように。

 

遅咲きは、最強だ!

サマパラ当たってください!!!!!